ギャンブラーの西東京のレビュー・感想・評価

とあるストレンジャーを白日の下に晒し、伝聞でしかない西部劇神話そのものを解体、崩壊させる。背中を撃ち合う銃撃戦、男どもの情けない死。意味なく殺されるキャラダインの死体を延々と映すショット、ズームしたフィルムの荒さもあって人がゴミになる境界が見え、本当にゾッとしてしまった。
皮肉みたいな映画なんだけど、蒸気トラクターやオルゴールのジュークボックスのディティールが細かくて素晴らしい。セットも贅沢。批評は反復することから始まるスクラップ&ビルド。