高峰秀子がこれほど愛おしく思える作品は初めてである。
夫に先立たれたバーのママとして働き、夫の遺骨に自分の写真と手紙を入れるという辺りはクサいが素敵だ。
女性の苦悩と葛藤を描く上でこの先品は王道を走っている。
苦しんでいる女性に踏み込んでくるふしだらな男にはウンザリするが、これが現実だと痛感する。
ラストの高峰秀子さんの笑顔には胸が痛む作品。
画質も音質も良好なDVD。
シネスコで黒もしっかり沈み、黒潰れすることなく1960年の作品としては良好。
音質もJBL D131、Jensen RP106、ALTEC 1568Aでの視聴でも非常に生々しい声で最近見てきた古い映画の中でも上質。