李

クラッシュの李のレビュー・感想・評価

クラッシュ(2004年製作の映画)
3.7
過去のアカデミー賞受賞作品の中で1番観たかった映画!

"人はぶつかり合う。人は人を傷つける。怒り、哀しみ、憎しみ、孤独。それでも、人は、人を愛していく。"

レイシズムやら銃社会やら社会問題を主軸に置いた群像劇。少しの憎悪と偏見が少しづつ交わり合い結びつき、悲劇に心が締め付けられたり逆に、温かい涙を流させてくれる。それぞれの人物の背景を描いてくれたり、自分が関わった出来事によって良くも悪くも感じたその感情の機微と起こした行動をしっかり描いてくれてることで、この人は悪い奴!みたいに善悪を固定させないのがすごくいい。だから、差別がテーマの映画って多く存在しているけど、余程この作品はそういう社会問題の根強さを感じさせる奥行きがあって、観た人の心に深く刺さると思う。登場人物多くてちょっとごちゃってるけど、それぞれの交わらせ方もすごくいい。なんかちょっとマグノリアっぽい?透明なマントを娘に譲るお話大好き。テレンス・ハワードの演技大分好きだな〜
李