みー

容疑者Xの献身のみーのネタバレレビュー・内容・結末

容疑者Xの献身(2008年製作の映画)
4.5

このレビューはネタバレを含みます

何度でも観たくなる作品
石神の愛が深すぎて最愛より唯愛の方がしっくりきた
そんな言葉ないけど
ミステリーを観る時自分は積極的に推理するタイプではないので、横で片手間に観てた人が開始30分もしないでトリックを見破ったのには驚いた

ただ最後の咆哮について、あれは完璧な計画を台無しにしやがって何してくれてんだっていう怒りというレビューが賞賛されていたのがどうしても納得いかなかった
確かに彼は数学者だから、自分が導き出した完璧な解を崩されたくなかったのかもしれない
それが好敵手の湯川によるものならなお悔しかったかもしれない
だからその気持ちが微塵もないとは言えない
けれどその怒りは自分へと向かっていたのではないか
なぜ己の頭脳をもってしても愛する人を守り抜けなかったのか
一番はそこじゃないか
そしてあの咆哮の端には、愛などというものと関わりがなかった自分にこんな人がいるのだという嬉しさも感じられた
それ程の深い愛がなければ、ただ数学好きで自己顕示欲の高い凡人ではないかと思う

ムキになって原作を読んだけど、やはり直接的な描写はなかった
そういえば原作には女性刑事はいないんだった
靖子は美人ではないし工藤さんはもう少し洗練されているみたいだし富樫も昔はそうだったらしい
松雪泰子を引き立てるためのキャストか
あの謎の雪山シーンは原作にはなくて安心したけどラストはより悲劇的描写が濃い映画の方が好きかな
幸せになる確率を高めるでしょう、で視界ぼやけるんだよな
みー

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