スギノイチ

ハワイアン・ドリームのスギノイチのレビュー・感想・評価

ハワイアン・ドリーム(1987年製作の映画)
2.5
『チ・ン・ピ・ラ』の後日談の様な体で始まるこの『ハワイアン・ドリーム』。
ジョニー大倉の相棒は柴田恭平から時任三郎に変更されているのだが、雰囲気からセリフ回しまで完全に前作の柴田恭平をトレースしている。
それはそれで違和感はないので、作品もイイ感じなのかと思いきや、これがそうでもない。

隙あらば竹内まりやの曲が鳴り響き、2.5流ぐらいの微妙なマフィア映画的ストーリーが展開される。
ストーリーで言うならば前作だって大したことは無いのだが、80年代の渋谷という独特な空間でのみ発揮される妙な煌めきはあった。
本作では、ただでさえどうでもいいチンピラ叙情話が、ひらけたハワイの環境下で単なるカラオケPV的茶番と化していた。

前作の様な真似したくなる台詞も仕掛けも何もなく、カン違いした格好良さが羅列されていく。
桃井かおりのラジオパーソナリティーはモノマネにしか見えない。
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