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父親たちの星条旗のgenarowlandsのレビュー・感想・評価

父親たちの星条旗(2006年製作の映画)
3.6
「硫黄島からの手紙」とセットで鑑賞。
摺鉢山に立てた星条旗が太平洋戦争のアメリカの勝利のシンボルとなり、星条旗を掲げた6人の兵士たちは英雄としてかつぎ上げられます。星条旗を2回掲げたこと、英雄視された生還者は戦死した兵士が真の英雄だと述べる美談、戦争国債を発行したい政府の意向等、裏話でした。

戦争に英雄はいない、ということをイーストウッドは描きたかったのだと思うのだけれど、時系列も行ったり来たりのフラッシュバックありで、散漫な印象です。ノンフィクションの原作ゆえ事実が細切れに散らばっていて、ストーリーとしてつかみにくかったです。人物が判別しにくかったのもあります。

ソースのわからないネット情報ではあるけれど(昨今、ネット情報以外あまりないですが…)、星条旗が上がったその晩、日章旗が上がり、翌朝、星条旗が再び上がり、また日章旗が上がる、と繰り返されたという。これを知っていたので、そのシーンがあるとばかり思っていましたが、ありませんでした。

クリント・イーストウッドは2つの作品から、硫黄島の戦いの何を伝えたかったのか。「硫黄島からの手紙」にはスコアつけられなかったのですが、こちらはなんだか散らばった感じしかなくて、悩まずスコアつけました。

戦争の狂気、恐ろしさを描くのは、やはり邦画だなと思いました。
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