奇妙な事件を、ドキュメンタリー風にまとめ上げたミステリー。
こういったジャンル自体はもはや珍しくないように思いますが、この作品は特異な作りをしているように感じました。
事件にかかわる人の数たるや100人以上。彼らの証言やそこから見えてくる事実がとても生々しく、そのひとつひとつの見せ方がレトリックに満ちて複雑で興味深い。
160分という長い時間を余すところなくエンターテイメントしてます。
見ているこちらも段々と作品に取り込まれ、自分さえも事件の中にいるのではないかと錯覚しました。
見る人を多少選ぶ作品ではありますが、巻き込まれたようなリアルな感覚はなかなか味わえないもの。
エンディングテーマもまた独特で、余韻が素晴らしい。
