スローモーション男

ごめんのスローモーション男のレビュー・感想・評価

ごめん(2002年製作の映画)
4.8
 相米慎二の助監督だった冨樫森監督作品。

 小学6年生の七尾聖市は、授業中に精通をしてしまう。
 性に目覚めたセイちゃんはある時、自分より歳上の中2の女の子、ナオコに一目惚れしてしまう。セイちゃんはデートに誘ったりしてナオちゃんと仲良くなるが、ナオちゃんはセイちゃんを子供扱いしていた。

めっちゃくちゃ面白かったです!!!
 日本でこんな性春純愛コメディがあったなんて知りませんでした…。
とにかく主演の二人が可愛い。セイちゃんの純朴さとナオちゃんの強気で男勝りな性格が良い。
『小さな恋のメロディ』や『グッド・ボーイズ』最近では『リコリス・ピザ』にすごい似てました。

これは初恋あるあるの物語というか。自分は好きなのに、好きな相手は自分を好いてくれない…。
僕も初恋のときはこうだったし、あまりにも話してくれないし、だんだん嫌いになってくるんですよね…。相手のこともそうだし、自分はその子に告白できないし話せないし自分が嫌いになってく。
 それに比べるとセイちゃんは告白するしすごくませてますね!
 男の子と女の子がすれ違う様が、悲しいというか可愛いというか。セイちゃんが失恋を通して、自分を見つめ直していく。それでもやっぱりナオちゃんが好きだ。自転車で走っていく。
辛い初恋の話かと思いきや、最後は良い終わりかたになったのが驚きました。

あとは相米譲りの長回しが上手かった。
ラストのエンドロールにも相米慎二に捧げていて本当に素晴らしかったです。

今の日本だと、こういう子供使った下ネタ満載のコメディは作りにくいですよね…。やってほしいです!!!