喜連川風連

聯合艦隊司令長官 山本五十六 -太平洋戦争70年目の真実-の喜連川風連のレビュー・感想・評価

4.0
山本五十六の博打好きや山口多聞の先進性など一人一人の人物像の忠実な再現がされている。

民衆の動きや視点をいれてダイナミックに歴史を描くという点で、新聞社の動きや飲み屋での話をいれていた。

南雲さんのミッドウエーでの表情の移り変わり、汗そして阿部寛演じる山口多聞の豪快さ。南雲さんの涙。

ヒールのような位置で描かれていた南雲さんと山本さんの国家への取り返しのつかない想いが重なるこのシーンがいい。

戦争を止めようとした山本五十六が奇しくも、戦争を最前線で率い、周りの盟友を次々に失っていく、悲劇性。

山本を止めようとして送り込まれた南雲さんによって機動部隊の喪失を招いた悲劇性。

見込みがない戦争になし崩し的に突入していく、政府や軍部の悲劇性。
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