RAY

マンマ・ミーア!のRAYのレビュー・感想・評価

マンマ・ミーア!(2008年製作の映画)
3.6
“歌うと言うこと”


ミュージカルについてあらためて考える機会になった作品でした。


主演は『マーガレット・サッチャー鉄の女の涙』、『クレイマー、クレイマー』のメリル・ストリープ。
脇を固めるのは、『007』シリーズのピアース・ブロスナン、『英国王のスピーチ』のコリン・ファース、『グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち』のステラン・スカルスガルド。そして、『レ・ミゼラブル』のアマンダ・サイフリッドです。
監督は『マーガレット・サッチャー鉄の女の涙』のフィリダ・ロイド。
音楽はABBAのメンバーでもある、ベニー・アンダーソンとビョルン・ウルヴァース等が担当しています。
これだけのメンバーで制作されたと言うだけでも観る価値がありますよね。


唐突ですが、皆さんはどんな時に歌いたいと思ったり、音楽を聴きたいと思ったりしますか?
僕は様々なシーンでそう思います。
ただ、どんなシーンであっても共通しているのは、特別な感情であると言うことです。
嬉しい時、寂しい時、悲しい時、泣きたい時。
歌いたくなったり、聴きたくなったりする。
歌うことはあまり好きでない方でも、音楽が聴きたくなることはおありなのではないでしょうか。

何故そんなことをわざわざ聞くのか?
それは、この映画が“ジュークボックス・ミュージカル”と言う種類の作品だからです。
そのことがミュージカルがあまり得意でない方にも受け入れやすい要因になっているのではないかと思う上、ミュージカルの良さを感じて頂ける作品であると思うのです。
“ジュークボックス・ミュージカル”は既存の音楽で構成されたミュージカルです。
この作品もそうなのですが、“ジュークボックス・ミュージカル”である分、ストーリー性は薄くなっています。
ただ、その分、歌にストーリーを感じることが出来ます。
あなたに思い出の曲があって、その曲を聴いた時、その時の感情が蘇ったりする様に、気持ちが溢れたりする様に。
普段ミュージカルを観ると、「どうして歌いだすんだろう?」と不思議に思うのに、この作品ではそうは思わないかもしれません。


僕はミュージカルが好きです。
だからと言って、皆さんにミュージカルを押し付ける気はありません。
だけど、大笑いするでもなく、泣くでもなく、歌いたい、音楽が聴きたいと思うことがある様に、素直に伝えたいのに遠回しになってしまうことがある様に、ミュージカルであることの意味が必ずあると言うことは、これからもお伝えして行きたいと思います。
そういう意味で、この作品はミュージカルが苦手な方にもオススメできる作品だと思います。


あなたは何故歌いますか?


観て良かった。
RAY

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