アランスミシー

アンブレイカブルのアランスミシーのレビュー・感想・評価

アンブレイカブル(2000年製作の映画)
5.0
羊たちの沈黙、クラッシュ、ファイトクラブからの影響
奇妙なサーカスへの影響

安全志向→挑戦志向

米国リベラル派=車椅子+精神障害+黒人
       =社会的弱者
共産主義革命 =その弱者が過激化した末路
       =Mr.ガラスの悪事
Mr.ガラス  =あらゆる社会的弱者の要素をまとめて背負った状態で生まれてきてしまった弱者の代表的存在

米国保守派=財力+権力(白人既得権益)=超能力(ハンデ)
ヒーロー =生まれながらに”目に見えない力”
        、超能力(ハンデ)を持つモノ

列車の脱線事故=経済というレールからの脱線=経済危機
超能力による列車事故からの生還=経済危機からダメージなく生還できる既得権益保持者

《追悼ミサでの故人名簿》全員リベラル派
サラエラストン(ソーシャルワーカー)
ケヴィンエリオット(実業家)6児の父
グレンスティーブンス(白血病を専門とする研究者)
ジェニファーペニマン(小学校教師)

妻の台詞「フットボール選手とは暮らしたくなかったの、ゲームが嫌いなわけじゃないし彼のプレーに感嘆したわ、でもフットボールは私の仕事とは正反対、敵を痛めつけて勝つ、暴力的すぎるわ、私は暴力が嫌い」
私(女性)の仕事=怪我人のケア=弱者の味方=リベラル

アメフト=競争社会=利己主義の極み
アメフトを辞めて妻と結婚=利己主義を辞めて弱者側である妻の派閥にシフト=保守からリベラルへ
NYへの別居=妻を捨て、再び保守へ

DCヒーローも初期マーベルヒーローもみんな白人だったという事実が本当に皮肉…
そんなサブカルチャーに焦点を当てて米国リベラル保守闘争の表現に利用するシャマランの視点の異色さに感服した。

【ログライン】
果たして、白人に生まれた自分がその他社会的弱者と比べて米国内においてどれだけ有利な立場にあったかという事実を認め、かつて妻にしたようなその恵まれた力(権力&財力)を弱者のために使う挑戦志向を再び取り戻す事ができるのか?

弱者側であるはずの妻(女性)が、主人公を信じて浮気も咎めず、Mr.ガラスを追い払う協力までしてしまってる状態がなんとも皮肉

ラストの息子との🤫=白人かつ男性として生まれた僕たちは白人の中でも更に女性に対しても優位に立つ方法があり、例え相手が妻や母親であろうとその情報を決してシェア(共有)してはいけないんだよという白人男性至上主義という悪の伝承。安全志向に戻ってしまったが故にラストMr.ガラスからの説教が待っている。

主人公が着てるレインコート=KKKの衣装

カイエ誌がシャマランを重宝する理由がやっと分かった

ヴィジットもちゃんと米国における三世代間の思想のズレを裏テーマに描いてたのか‼︎
だとすればOLDのテーマが気になる


マイケルケリーが脇役で出てるのアツい