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アンブレイカブルのkounaienのネタバレレビュー・内容・結末

アンブレイカブル(2000年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

手で作業をしながらちらちら吹き替え版を見ただけなので多くは書くことができない。

主人公のブルース・ウィリスが自分の異能に気づいて認めるまでで映画の6割の時間が使われ、ヒーローが生まれるまでの物語だった。

息子だけが父の無敵の身体を実際に目撃していて、妻は信じていないという図があり、父と子の物語が少し挟まれるのが楽しくもあった。
またその構図においても、息子が、自分は学校での喧嘩から父のように無敵でないことを知り落ち込んだり父の無敵を証明しようと無茶をしたりするシーンがあり、親を誇りたい、そしてその親の子として正統でありたいという幼さがあったのでマッチョの継承が良しとされてないのもよかったかも。
そして夫婦が自分の悩みを伝え合えるようになったのも…よかったね!
でも奥さんがパンケーキ焼いたり怖い夢を見たブルース・ウィリスを慰めたりするシーンが多かったので、信じられない事故に遭って生還した主人公をこの世に繋ぎ止めようとする姿勢であるとしても良妻賢母すぎるようにも感じた。これはあくまで私の感覚ではある。

1番よかったのは犯罪を闇で阻止するヒーロー活動を始めた主人公が、無敵の人間を見つけるために大量死を起こすための大事故を3回も準備したサミュエル・L・ジャクソンを普通に通報して終わらせたところだ。
理性ある、心の中まで均質なヒーローではない主人公なのが良いのだと思う。アメフトのヒーローを辞めてまで妻と結婚し、地道に警備員をやりつつ違和感を持ってもいたという不安定な主人公を裏付けていたから。
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