ヤマト

アンブレイカブルのヤマトのネタバレレビュー・内容・結末

アンブレイカブル(2000年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

【 あんな人、こんな人 】
 怪我しない・病気しないという風変わりなヒーローを演じられるのはブルース・ウィリス(デヴィッド役)しかいないのではなかろうか。普段はフットボール警備会社に勤める一見冴えない男性が最後、その会社のポンチョを着たまま悪を粉砕するところは強烈にカッコいい。
 ダメージを受けないところや悪人を一瞬で見抜けるところなどは、ヒーローとしての才能、宿命といってもいい。弱点は水、欠点は女。そんなところも人としてのバランスが保たれていてよい。
 印象的なのは、意外にも悪人が多かったということだ。大勢の人混みの中でデヴィッドは、実に多数の悪人を見抜いていたところからそう思った。キレイだけの世の中はないし、悪いことをしたことがない人はいない。そこに絶妙なバランスを感じてしまった。
 また、世の中には本当に多くの人が存在する。こんな人もいれば、あんな人もいる。こんな人だけで世の中が埋め尽くされることはなく、あんな人もいてバランスが保たれる。いや、そんな人もいる。本作のブルース・ウィリスやサミュエル・L・ジャンクソンのように。
 バランスの観点で考えると、世の中には悪も必要だし、悪をなくすのは不可能なのではないか。これも含め、あらゆる多様性でこの世は成立しているからだ。摂理といってもいい。

 最後はやはりアッと驚く展開。フフフと、不敵な笑みを浮かべるサミュエル・L・ジャンクソンに、ナイト・M・シャマラン監督にやられてしまった。「マジかよ」と思わずにはいられない。
ヤマト

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