上田

アンブレイカブルの上田のレビュー・感想・評価

アンブレイカブル(2000年製作の映画)
3.5
初めてみたんやけど、ヒーロー物やのにめっちゃ地味。
デッドゾーンの30倍ぐらい地味。
主人公がヒーローかもしれない、と言うことを示唆するシーンってよくあるけど、この映画だと、主人公のブルース・ウィリスが150kgぐらいのベンチプレスを顔真っ赤にして上げるシーンでした。


色んなものが逆さまに映るシーンがしつこくでてきて、どういう意味か調べたら、「ヒーローやヒールとして生まれたものは特別で、普通の人々とは世界の見え方が違うことを表してる」っていうことらしく、えっ!しょうもな!って思った。
シャマランの作品は、たぶん全ての作品で、水が肯定的なイメージのモチーフとして使われてるけど、アンブレイカブルだと、主人公の弱点になってて、これも「逆」ですね。
あんまり考えても関心するような答えはでてこなさそうだけど。


ストーリーは、ヒーローとは、悪とは、というところが描かれていて、彼らの特別であるがゆえの苦悩がテーマですね。
あと、コミックのコマ割りを意識したカットがあったりする。


要はコミックというものに対して、メタ的な視点や手法でアプローチしてる。



シャラマンっぽい、色んな意味で残念さが際立つ作品なんだけど、この映画の公開は2000年。
X-MENの第一作目とほぼ同時で、着想は当時から考えても数年先を行ってたのかもしれない。

こういう、ショボいようにみえて実は凄いのでは?と思わせるところがシャマランの魅力ですね。
上田

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