林芙美子の短編小説『晩菊』を、田中澄江と井手俊郎が共同で脚色し、成瀬巳喜男が監督した本作。
かすかに残る女の残り香まで全て燃やし切って。
決して、決して裏切らないお金だけに執着する。
金に助けられ…
2021/1/3
金儲けに目がないきん、子離れが出来ていないたまえととみ、居酒屋を営むのぶ。全員が元芸者で、彼女たちを演じた女優陣が本当にお見事。特に、きん演じる杉村春子の明け透けなさ、たまえ演じる…
上映時間=クダ巻き時間。全編、銭金について。金貸しと債務者だけの不幸世界。相変わらず、繋ぎの超絶シームレス。細川&望月宅の二部屋と玄関の結合部である細い柱付近を周遊する小泉博がいい。傑作。『驟雨』も…
>>続きを読む『晩菊』再鑑賞。成瀬巳喜男絶頂期の地味だが味わい深い名作。杉村春子、細川ちか子、望月優子、沢村貞子らによる女の行き詰まり感と微かな希望。芝居が絶品でその愚痴合戦だけで面白い。脚本、演出も職人技でコメ…
>>続きを読む1954年の成瀬巳喜男監督作品。
元芸者4人の生活を描く。杉村春子が主演の珍しい一品。昔好きだった男への期待と失望をにじませながらも1人たくましく生きる金貸しきんと、子離れできない2人の貧しい母を対…
テーマがずっと現代的なことに驚く。
芸者をやっていた女たちの中年以降の生き様を様々な立場で描きつつ、行き着くところ人間は一人になるという真理に似た切なさにどうしようもない気分にさせられる。
誰の人生…
華やかな元芸妓仲間で、戦時下において様々な大恋愛に身を投じてきた四人の女性の枯衰、中年になってからのそれぞれの生き様と周囲の男性や子世代との人間模様を描く。女性映画の名手と名高い成瀬巳喜男だが、そこ…
>>続きを読む誰だよ成瀬はカメラが動くとか言った奴は。全然そんなことないじゃないか。
過去に囚われた女性の現在はなかなかに陰鬱で、それほど軽快にカットも割っていったりしないから観ているこちらも気分が沈んでいく。そ…
久々の成瀬巳喜男
元芸者の4人の女達
金貸しをやっている者もいれば、子を持った者もいる。
自分も年を取り、子も成長して自立
息子が持ってきたお金、それは妾の女から貰ったものでそんなものいらないとつっ…