哀愁というか、もの寂しい感情を全面に出しながら、どこかネガティヴになり過ぎない感じ、成瀬作品らしさを感じもする。
昔の男が現れてからの顛末は面白いし、それぞれの過去をありありと見せるような今の描き方…
主要な登場人物はいずれも中年になった女性たちで、そして彼女たちをめぐるエピソードも金や生活などといったみみっちい話ばかり。そしてそんな話を何の希望も与えず人生の折り返しに来た人間の残酷な運命を容赦な…
>>続きを読む如何様にも辛気臭い話になりそうな話だがそうさせない清々しさがある
男や子供に振り回され蔑ろにされる苦悩を描きながら、それをもろともしないような自分の足で人生を歩んでいくたくましさを感じる
これもひと…
戦後を雑草のごとく生き抜こうとしている中年女性たち。そこに擦り寄る金を無心しようとする男たちの「女は楽でいいね。」の度し難き慇懃無礼さ。連帯という言葉も価値観もないままそれぞれの人生を笑い飛ばしなが…
>>続きを読むラストシーンの土地下見の杉村春子を見てふと思った。
これってたぶん世田谷辺りのことだろう?ということは今頃彼女は
大資産家の大地主だなぁ?つまり人生、楽あれば苦あり。
子供がいて幸せか?独身で孤独が…
「晩菊」とは言い得て妙。
栄枯盛衰、若かりし頃は売れっ子芸者でも歳を取れば哀れなもの。
金の問題か、子供の問題か、異性の問題か、女4人の悲喜交々がユーモアに描かれている。女流作家:林芙美子ならでは…