真鍋新一

ジャズ娘誕生の真鍋新一のレビュー・感想・評価

ジャズ娘誕生(1957年製作の映画)
2.4
国産コニカラーのデジタル復元版をフィルムセンターで。三原色の二階調にした白黒フィルム3本で保存されていたため通常のカラーフィルムよりも経年劣化が少なく、昨日撮ったかのような画質、色彩で60年前の映画を楽しめた。

という能書きはさておいて、いかにも職人的なミュージカル映画。しかしあんまり話も演出も平坦なので歌と踊りがあるはずなのに中盤で飽きてしまった。石原裕次郎のヒロインに対する心変わりなどの描写が超適当(というかほぼ皆無)で困ってしまったが、最後に盛り返すのがラスト。飽きる原因のひとつだった舞台的なカメラワークからいよいよ離れ、映画ならではの奥行きあるミュージカル場面の連続であった。

江利チエミの田舎娘キャラはやはりお似合いで、その後のコマ劇場で『マイ・フェア・レディ』を演じるのも納得。
真鍋新一

真鍋新一