あき

あるいは裏切りという名の犬のあきのレビュー・感想・評価

3.5
パリ警視庁内部の権力闘争を描いた実話を元にしたフレンチノワール。
権力に固執する男って自己顕示欲が強くて嫉妬深く、猜疑心ばかり強くて際限なく目についた者を意図的にハメたり片端から裏切って蹴落とすというのは身近に必ずいるし世界共通なんだなと痛感。
この映画に限らず今般新聞の経済面を騒がしてる件もそうだけど、
組織って、本来の発生意義からしたら、自らのミッションを達成するために効率的効果的に結果をもたらすためのもので対外的顧客満足度のために生まれるもののはずなのに、
いつのまにかその組織自体に存在意義という要素を持ち出すと対内的個人的な意義が重要性を持ち出して必ずおかしなことになるのを歴史が何度も証明しているのに、そこに走る人間が後を絶たないのは残念でならない。
そしてまた、
この映画では権力主義者はその報いを受けるけど、現実はそんな都合いいものではないことも虚しいリアル。
あき

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