romio

アマデウス ディレクターズ・カットのromioのレビュー・感想・評価

4.3
圧倒的な才能。
それも完璧な才能の持ち主が目の前にいて。
一般人にもそれがすごいとは分かるが、その全ては到底理解できない。
主人公のサリエリはそのモーツァルトの卓越した才能を分かるだけの才能を持っている。
ただ、それゆえに辛い。
自分がどんなに手を伸ばしても得られないものを持っている青年が目の前にいるのだ。そしてその青年はお調子者で遊び人。何故、自分ではなく彼なのか。
そんなモーツァルトが羨ましく、妬ましい、そして憎い。
ただ、彼の才能は疑う余地はなくその作品には否応にも惹きつけられ、感動し、涙する。
一般人にはそれが分からなくても自分にはそれが分かってしまう。
絶対的な才能を前にしたサリエリの葛藤が痛いほど伝わってくる。
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