brian

オレンジロード急行のbrianのネタバレレビュー・内容・結末

オレンジロード急行(1978年製作の映画)
4.6

このレビューはネタバレを含みます

海賊放送を営む若者たちと自動車泥棒をしながら旅を続ける二人の老人を絡ませたコメディタッチのロードムービー。

上映前にはユーミン「やさしさに包まれたなら」が聞こえてきて気持ちが高まってくる。夜勤明けでダル重だったのがスッキリして鑑賞スタンバイ。

めちゃくちゃおもしろい。
場面展開ごとに昔懐かしい音楽がたくさん流れてきて良い選曲している。
森田童子「さよならぼくのともだち」にジーンと来る。
テレビマンガ主題歌「スーパー・ジェッター」は臨場感ある場面にピッタリ。
ズー・ニー・ヴー「白い珊瑚礁」には鳥肌が立ったわ。

この物語にわるい人は出てこない。若者も老人もみんな心が優しいからホッコリする。本来持っていた人間の大切なモノを思い出させてくれるんじゃないかしら。

戦前のスターである嵐寛寿郎と岡田嘉子は落ち着いた演技でさすがの存在感。お二人に敬意を表するように字幕を使う演出がステキ。
刑事役の原田芳雄は仕草と台詞が秀逸でシリアスを封印してコメディに専念。銭形のとっつぁんだ。
美女・中島ゆたかは完璧。ええオンナや。

監督は「暗くなるまで待てない!」「ヒポクラテスたち」「恋する女たち」やゴジラシリーズなどを手がけた"永遠の映画少年"大森一樹。

上映後には緒方明さん(映画監督/元大森組助監督)、高橋聰さん(映画評論家/「暗くなるまで待てない!」撮影)のトークショーがあり興味深いお話、織田裕二のこと(笑)、大森監督のエピソードを聞くことができた。

4年前のトークショーでは生前の大森監督がフィルムはもちろんデジタルも評価されていたのを思い出した。


http://www.cinenouveau.com/sakuhin/oomorikazuki/oomorikazuki.html
brian

brian