kuu

ウォーロード/男たちの誓いのkuuのレビュー・感想・評価

4.0
男三人(真誠実践よりも理論的なパン《ジェット・リー》、情のある故カリスマ性を発揮し、皆に慕われるツァオ《アンディー・ラウ》、誠心誠意生き、規律と義兄弟の絆を大切にするチャン《金城武》)が「生死を託し助け合い、不幸も苦難もともに乗り越える。
義兄弟を傷つけし者には必ずや死を。
その者が義兄弟であれ、必ずや死を。
天地山河にこれを誓う。裏切りには天誅を」
ちゅう投名状を結び義兄弟の絆を堅くして、
将として大儀を貫くためには犠牲をいとまず、
掟を守るために目をかけてる者でも斬り、
見方を変えれば醜いが、止めることの出来ない愛欲に負ける。
日本の映画なら任侠モンやね。
人が生きるために、そして平安な未来やと信じ願ながら、各々が、己の魂を削り取捨選択していく。
また、苦悩を伴う選択に迫られ、自分を正当化し戦いの中で、人を殺す。
まぁ時代の流れで売れる映画の作らな商売にならへんし仕方ないけど、何か日本の映画が作らなくなって久しく忘れてしまってる、漢くさい映画(←漢と書いてオトコ)ちゃうかなぁ。
まぁ時代の流れで売れる映画作らな商売にならへんし仕方ないけど、
作中、降伏するんやったら、兵を殺さへんと敵将に約束したツァオに、パンは己の兵士に食わせるだけでも乏しい兵糧を、投降した兵に分けてやるわきゃならへん、と義兄弟で意見が分かれる。
義兄弟三人はシーンごとに上記のように葛藤し、ついでに、毎度自分も葛藤に参戦し、
哲学的な問題に、正解や間違いを絞り出すこと自体難しいし、無理に近いけど、「悩むとこに成長があるんや」なんて自分は上から目線で独白してた。
苦しめる悩みばかりが心を蝕み、信条や立ち位置のしがらみで絆が綻び、不幸の階段を転がり落ちるんは、実際の社会に多いし、リアルやけど、どうも落胆を引き起こす気鬱さが残っちまう重たい映画かなぁ。
やけど、現実の世界に自分は十代で死に別れた親友と現在の親友、そして自分の三人を引き合いに見れて、この漢くさい映画に久々に震えました。
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