イチロヲ

アフリカ物語のイチロヲのレビュー・感想・評価

アフリカ物語(1980年製作の映画)
3.5
サバンナに不時着したセスナ機パイロットの青年が、自然保護を推進している老人(ジェームズ・スチュワート)と孫娘に介抱される。アフリカの大地を舞台に「生命の尊厳」を説いている、日本産のヒューマン・ドラマ。サンリオ配給。

海外ロケのドキュメンタリーを得意としている羽仁進監督がアフリカに進出。自然破壊をテーマにした教養映画の側面が強く、音声は日本語吹替がデフォルトとなっている。なお、ジェームズ・スチュワートの劇映画への出演は、本作が最後となる。

様々な野生動物が映像に収められており、なおかつ演者が体を張っているため、それなりの訴求力が保たれている。とりわけ、「野生に適応した少女」を見事に演じきっている主演女優には、純粋に拍手を送りたくなる。

しかしながら、映像比率がワイドスクリーンではないため、雄大な映像世界への没入感がイマイチ物足りない。原案としてクレジットされている、寺山修司の仕事内容も謎だらけ(原案と言われたらそれまでだが)。
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