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ツォツィのcamusonのレビュー・感想・評価

ツォツィ(2005年製作の映画)
3.2
スラム街のギャングもの。
同ジャンルの金字塔「シティ・オブ・ゴッド」が2002年なので、
南アフリカ版の追随作品と思われますが、かなり純朴な作品です。

少年ギャングのリーダーが主人公。
富裕層の邸宅を襲って、車を盗んで逃走したら、
車には赤ん坊が乗っていて、育てる羽目になってというような、
わかりやすいけど、ちょっとありがちで嘘臭い純朴な話。

ストーリーは置いといて、
廃墟フェチ、スラムフェチにとって、土地柄を反映したスラムを見るのは楽しい限りです。
バラックが並ぶスラムを俯瞰したときに遠く広がる草原がアフリカ的です。
そんな広大な草原に高圧鉄塔が並んでいるのは少し不思議な風景。
土管が孤児達の巣になっているという設定はちょっとつくりものっぽさを感じました。

南アフリカと言えば、エイズが蔓延していて、
呪術的信仰により処女または童貞に伝染せば治ると信じられているなど、
超アナーキーなイメージがありますが、
本作品に限れば暴力も殺人もあるものの、そこまでヒャッハーしておらず、
そういった面では期待外れでした。
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