ツォツィのハミングバードのレビュー・感想・評価

　ヨハネスブルグのスラムに住む、ツォツィは仲間と共にいっぱしのギャングに成長している。銃を持ち殺人も犯す存在だ。金持ちのBMWを盗み、その中に取り残された赤ん坊を見捨てることが出来ずに自宅に持ち帰る。その赤ん坊の、大人の愛を求め、か弱い生命とともに暮らしたことにより、ツォツィは何かを感じた瞬間、ギャングから子供に徐々に戻っていく。ラストシーンの白いシャツに着替えたツォツィが、周囲の大人たちに囲まれた姿は子供そのものである。