このレビューはネタバレを含みます
リドリー・スコットが一番好きなSF映画だというので、やっと観た。
静かな悲しみを湛えた、美しい美しい映画だった。
これはスクリーンで観たい。
老アステア、ペック、アンソニー・パーキンス、みなそれぞれに終わりに向き合う姿が良い。
あまりカットを割らないのも良い。
マス釣りのとこのパノラミックな長回しとか、たまらん。そのあとの晩酌回り込みも効いてる。
ただダッチアングルはどうかなあ。今見ると、ってことなんだろうけど。特にヨリがね。時代すね。
何故かいきなりマッドマックスみたいなことになってるカーレースの場面も良い。アステアが乗るフェラーリがマッハ号に見えてくる。形も番号も。コースアウトからの復帰も実写スピードレーサーのそれと激似だ。もしかして"やった"か?ウォシャウスキー。
あとやはり最終盤、終わっていくところの美しさよ。ビリヤード場でおっさんがひとりワインを飲むシーン、アステアの最期、たまらない。