バンバンビガロ

重役室のバンバンビガロのレビュー・感想・評価

重役室(1954年製作の映画)
3.9
ワンマン企業からそのワンマンがいなくなってしまったその後を描く群像劇。
冒頭の主観一人称視点の使い方がいいフックになっていて序盤から物語に引き込まれる。
各人のドラマの描き方が非常に簡潔ながらも奥行きがあって、その個々の描写が社長を決めるの投票の場面に見事に収斂して面白い。
最後のものづくり至上主義的な演説は今の視点から見るとちょっとナイーブすぎる所もあるがそれだけに普遍性のある内容ともいえる。
おそらく実質的な主人公であるドンにもっとフォーカスした内容だったらちょっと暑苦しいお仕事ドラマになっていたと思うがそのあたりが群像劇として描かれることでうまく分散されていてクールでテンポのいい話になっている。
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