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ジェーン・エアのgenarowlandsのレビュー・感想・評価

ジェーン・エア(1944年製作の映画)
3.6
中学生の時の愛読書でした。当時、先輩に薦められ不倫ものをよく読んでいて、この禁断の愛に胸ときめかせたものです。小説のゴシックロマンス(というのかな)の雰囲気そのままで、オーソン・ウェルズのロチェスターはややラブリーでしたが、横柄で武骨な感じはイメージどおりでした。私のイメージは加藤剛が顔を髪で隠しているような、暗闇では怖いが、明るいところでは実は美しいのでした。

そんなに禁断の愛(ハート)だと熱中していたのに、わからなかったのが、なぜジェーンはロチェスターに惹かれていったのか、その瞬間がわからず仕舞いでした。中学生なんで禁断も何もわかるわけないんですが。

この映画でもやはりその大切なところがよくわからず、ときめいたのか?と微かに瞳が光ったけど、横柄なロチェスターのどれがきっかけなのかまったくわからず。あっという間に熱いラブになっていきます。

よくよく考えるとかなりサディストなロチェスター。辛抱強いジェーン。最高の組み合わせではありました。それにロチェスターの女性遍歴はクズ男でした。伯爵夫人もいたと聞いてもいないのに白状。中3女子はそれに気づかず、ロチェスター様と、黒マントで塔の上に立つ悲しい姿に憧れていました。

そういえば、小説で、ロチェスターがジェーンと愛を確認するシーンはバラ園の迷路だったような…女子の妄想が生み出したものか、気になります。

愛読書だったはずなのに、「嵐が丘」とストーリーがこんがらがっていて、今回、記憶の糸が解れてすっきりしました。

「嵐が丘」もいろんなバージョンがあって、オーソドックスに古いのから行くべきか、現代的に解釈した最新のにするか悩みます。

ジェーンの寄宿舎時代の親友役がエリザベス・テーラーでした。12歳なのにすでに完成形、美しいです。
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