Jimmy

新源氏物語のJimmyのレビュー・感想・評価

新源氏物語(1961年製作の映画)
2.5
いまだ語り継がれる光源氏という女ったらしの物語。
カラー映画なので、映像は比較的綺麗であるものの、さほどスリリングな展開は見られず。

若尾文子出演作ということで観たのだが、出演場面が少なく残念。

桐壷(寿美花代)から生まれた光源氏(市川雷蔵)。桐壷は出産時に死亡。
藤壺(寿美花代=2役)は母の桐壷の生き写し。当然、光源氏好みである。
しかし、光源氏は葵の上(若尾文子)と愛情のない政略結婚をして、子をもうける。同時に、藤壺にも光源氏の子供が生まれるが、藤壺は帝の女なので秘密とせざるを得ない。

次から次へと女性遍歴を重ねる光源氏が「美人はもうたくさんだ」という贅沢なセリフ。男なら一度ぐらいは言ってみたいものである。

映像的には、光源氏に恋い焦がれる女の影だけが歩いていく特撮場面は、なかなか面白かった。この女の影は「もののけ」として、葵の上に付きまとう。

といった、古典的な風景の中で優雅に振る舞う貴族を中心に描きながら、策略なども交えた一般的な娯楽作。
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