Cisaraghi

新源氏物語のCisaraghiのネタバレレビュー・内容・結末

新源氏物語(1961年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

残念ながらあんましいいとこなかった…。よかったのは、文子のつまんなくてやってられない、という顔くらい。それでなくても光源氏はフザケた野郎なのに、それをさらに男の都合のいい話にしたり言い訳したりしてると思ったら、川口松太郎が原作を元に書き下ろした話らしい。道理で、下世話だったり、気色悪かったりする昭和のオヤジ目線入ってるはずだ。

雷蔵光源氏に期待したが、この世に二人とない美しい男という観念の産物の前には雷蔵さんとて所詮生身の人間、光源氏の決定版とはなり得ていなかった。平安風メイクもいささか間が抜けている。ちなみに、私が最も光源氏役にテキトーだと考えるのは、至極若い頃のヒューグラント。美しさ以上に、あのポリシーとして持っているチャラさ加減が丁度いい塩梅だと思うのだが。藤壺はグランドマスターの頃のチャンツィイー、いや、昔のシャーロット・ランプリングとかどーかなー?

2ヶ月前にこの映画の前を通りすがっていたら、雷蔵さんも寿美花代も誰だかわからなくて、超有名な話なのに主役二人が見知らぬ人、というシュールな展開になるところだった。1961年の映画だからそんなもんかな。

御所のセットは以前京都御所で見学したものとソックリ。衣装にも相当な費用をかけていると思われる。

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