資料映像の少なさをカバーするために、苦肉の策でこのスタイルにならざるを得なかったと思うけど結果的には素晴らしいドキュメンタリーに仕上がっている。
犬神家のタイポグラフィをオマージュした演出で、序盤から中盤辺りは市川崑の少年時代から監督市川崑までを読んでいって、終盤で岩井俊二と市川崑が対面するところが堪らない。
もう、中盤までで市川崑をすっかり好きになってしまっているから。
岩井俊二がオリジナルと呼ぶ市川崑と初めて逢う時の、バックで流れてる映写機の音がだんだん大きくなっていって鼓動みたいに聞こえてくるのが、初めて明確な私情が出た瞬間でもあり、観てる側もそれにリンクして本気でゾクゾクする。
あと何故か恋愛要素は殆ど無いのに結婚っていいなぁって気になってくる。
