オーウェン

大陸横断超特急のオーウェンのレビュー・感想・評価

大陸横断超特急(1976年製作の映画)
4.0
「ある愛の詩」や「ラ・マンチャの男」などの映画を撮った、アーサー・ヒラー監督が、ジーン・ワイルダーのとぼけた個性をうまく生かし、娯楽映画監督としての腕前をフルに発揮した、ワクワクするほどの面白さに溢れた、列車アクション・コメディの痛快作が「大陸横断超特急」だ。

ロスアンゼルスからシカゴへ向かうシルヴァー・ストリーク号。
超特急といっても、平均時速80キロ前後で、二晩も車中で過ごさなければならないのだ。

そして、この列車に乗った出版業者ジーン・ワイルダーが、国際ギャング一味と闘う羽目になり、列車から三度も落ちながら大奮闘する。

落ちた列車を追って、飛び乗るのが普通だが、この主人公はいつも、おいてけぼりを食ってしまうというおかしみなど、定石の逆手をいくコリン・ヒギンズの脚本も面白く、ラストには機関車がシカゴ駅構内に突入するスペクタクルのおまけまでついている。

これだけ趣向を凝らせば、面白い映画ができるという見本のような作品だ。
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