しろくま

里見八犬伝 第一部 妖刀村雨丸のしろくまのレビュー・感想・評価

3.5
《その珠には何か字が書いてなかったか?》
〝確か信の字だった〟〝おいらは義の字〟〝俺のは考の字だ。それにこれを見ろ。俺達にも花のような痣がある〟〝お前の息子の現八と俺達とはきっと深い因縁があるんだ〟

安房滝田の城主・里見義実の娘・伏姫の体から飛び散った八つ水晶の珠。その珠には、それぞれ仁・義・礼・智・忠・信・考・悌の文字が刻まれていて…。

その後、各地で体に牡丹のような痣と文字が浮き出る珠を持った子どもが誕生するのだけど、彼らは〝犬〟で始まる名前がついていて、ときには主従関係になったり、ときには敵味方で戦ったりしながら…。珠の因縁に導かれるままに出会い、集まるうちに互いに助け合い、共通の敵を倒すうちに結束していく八剣(犬)士。

江戸時代に曲亭馬琴によって著わされた長編小説〝南総里見八犬伝〟といえば、昭和世代にとっては、平日の夕方に放送される辻村ジュサブローさんの人形劇〝新八犬伝〟を見るのがルーティン。特に玉梓の怨霊の顔変のインパクトは凄まじくて…。最近だと朝の連続テレビ小説〝らんまん〟で浜辺美波さんが演じたヒロインの愛読書だったね。

本作では、美剣士・犬塚信乃(東千代之介)と浜路(田代百合子)のロマンス、犬川荘助との出会い、犬飼現八(中村錦之助)との戦いが描かれるけど、お城の屋根の上での戦いは圧巻。今後、ロールプレイングゲームみたいに一緒に冒険する個性的なキャラクターが増えていくのが楽しみだね。

視聴メモ:2024.03.15/031/東映時代劇YouTube
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