橘

悪夢探偵の橘のレビュー・感想・評価

悪夢探偵(2006年製作の映画)
3.6
面白かったです。
人の夢に入るのは今敏監督の『パプリカ』とかあるけどあちらは明るくグロテスク(精神的に)だったのに対して、こちらは陰鬱と血塗れでした。
悪夢探偵が「嫌だ嫌だ」って思ってるのがリアルでした。夢に入れるだけでなく、他人の思考も入ってくるならそれは病むだろうなぁ。松田龍平さんの佇まいは良かったです、何より露出してる体のパーツがどれも美しい。最初のシーンの、夢に侵入してくる手が異様に美しくて印象的でした。
安藤政信さん演じる刑事さんもまともな人かと思ってたら本心は闇深くてさすが。大杉漣さんは笹山徹っぽくて好きです。
hitomiさんだけがコレじゃない感…他の方が良かったです。主要キャラなので尚更しんどい。
あの資料室みたいな所にいた警察の方がツボでした。
塚本晋也さんは自分の作品の重要な役をご自分で演じられるのが多い気がして面白いです。塚本さんの演技も好きなので良いですけど…ご自分すらもぐっちゃぐちゃにされますし。
あ!一切笑処の無いふせえりさんを初めて観ました。。

悪夢探偵の水のイメージは幼少期に水に沈められたことからなのかな。0の幼少期のトラウマはシチュエーションが分からなかったです。焼却炉っぽいのに隠れてるのも、出ようとしたらまた閉じ込められてるのも。
それらが夢に表出してるの、今ふたりがこうなってる背景を考えさせられてつらい。

2も楽しみに観ます。ちょっとは前向きに能力使うようになるのかな。
アルゴンキンのお洋服は久々に観ました。セクダイも?時代を感じます。
橘