このレビューはネタバレを含みます
【愛は複雑】2022年171本目
一人ベッドから起き上がる美しき女性。
その脇にはお金が置いてあり、不機嫌な彼女はドレッサーの鏡に口紅で「NO SALE」と書き残す。気持ちの収拾がつかない彼女は、本妻のミンクのコートを嫌がらせで盗んだことにより、この映画の結末は予想だにしない展開を迎える。
愛を知ると人生の目的を達成したかのように感じる。しかし、一度"正しさ"に取り憑かれ、違和感を感じてしまうと迷いが生じて逃げ出したくなる。その先に待ち受けるもの。きっと彼女はどちらを選択しても良い結果にはならなかったのではないかと現実を突きつけられるのである。
彼女の親友である男性も特別な存在であった。彼の言う、
「愛は色んな問題を解決するが複雑でもある」この物語を総括したような言葉だ。