オープニングの切れ味が良いな。
あ、この感じ好きって思える。
お母さんに支配されてるマリア。ケバい化粧に派手な服も、水色ワンピースに眼鏡、白いタイツ姿もかわいい。
ものは知らないけど、バカじゃないと思う。なんであんな頭空っぽのアメフト男と付き合ってたのかな。
お父さんに支配されてるマシュー。仕事は続かないし、手榴弾を持ち歩く変わり者。
そんな2人が出会う。
登場人物がみんな少し変で、なんか面白い。
淡々と物語が進むのに、会話のテンポが良い。
初めて観るハル・ハートリー。なるほど、こういう感じなのかな。
電線がたくさん走る空、変電所、駅、パソコンが並んだ倉庫。
お母さんとマシューの飲み比べ、お母さんのインチキ。
お父さんとマシューのケンカ、引き出しやら冷蔵庫の扉に挟ませる地味な応酬。
チープなんだけどクセになる音楽。
ラスト、ぶら下がる信号を背に立ち尽くすマリアと、車の窓から顔出してるマシュー。
なんか好き。なんか笑える。なんか切ない。
「なんか」が集まって、この映画になってるな、と思った。