トラスト・ミーのじゃいろのレビュー・感想・評価

"愛、アマチュア"に続き、ハル・ハートリー作品を見るのは2本目だが既に彼の作家性を強く感じる作品になってる
ジム・ジャームッシュ映画のような普遍的な日常を描きつつ、そこに突飛で非現実的な要素を突っ込んでくるのが一味違った描き方で、地味な話運びでも飽きさせない
会話のテンポも軽快に進んでいき、台詞の1つ1つが洒落ていて面白い

中絶、DV、毒親、誘拐、その他諸々ハードな描写が多いが、そこはハル・ハートリーらしくシリアスな状況なのにどこか呑気な雰囲気が漂っていて独特な世界観に仕上がっている

ジャンルとしては一応ラブロマンスに当たる？と思うが主演2人の間には愛情よりお互いへの尊敬や信頼を感じられるのが堪らない オチというオチはないが後の2人のことを考えると何とも言えない余韻がある