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オーシャンと十一人の仲間のLCのレビュー・感想・評価

オーシャンと十一人の仲間(1960年製作の映画)
3.9
面白かった。

OPでカジノっぽくてオシャレだなあ可愛い、とはしゃいだら、物語がなかなか地道に進んでいくので戸惑ったりする。スピード感はない。
ひとりひとり仲間を勧誘するところから見せてくれるんだけれど、誰がどんな特技を持ってるやらも把握しづらくて、小粋な会話は楽しめるけれど前半を突破できるかどうかは忍耐が要るかもしれない。
ただ、作戦決行から結末までは見続ける難易度が前半程高くないように感じる。単純に物事が動いて楽しいしね。尚スピード感はやはりない。
のんびりじっくり楽しみたい時には最適、とも言える。

人を集める過程でそれぞれどんな人柄かわかり、みんなで計画を話すのでこれから誰がどのように動くのかわかり、だからこそ決行の時が近付いてくるとそわそわする。
計画に関わる個人の持つ人間関係とか、計画を行う現場とかでちょこちょこ不安要素が提示されたりもする。
そして計画にないことが起こった時、彼らはどう切り抜けるのか。或いは、追い詰められるのか。

実行部隊がいれば、計画立案者もいるわけで、そのブレインとなる人が結構いじられるの、彼らなりの仲良しの表現なんだろうか。丁寧に一喜一憂してくれて可愛いのは同意しちゃう。
お金持ちの親を選んで生まれてきたらしい彼も、なかなか興味深い。ヒリヒリする家庭環境が待っていそうで私がヒリヒリする。ステップファザーにとても評価されていたけれども、その人は評価した相手に家庭内でどう接するんだろう。
E-O イレブンの歌は、セブンイレブンに替えて一緒に口ずさんじゃう。ビビれるからこそ生き延びられるという自論も好き。
そしてサム・ハーモンさんはどうしても頭の中でハム・サーモンさんになっちゃってほんのり申し訳ない。

お金を盗む人たちの物語だけど、疑心暗鬼になったり、あんまり感情移入するの嫌だなと警戒したりせずに、素直に見られる作品という印象だった。
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