匂いのする映画は良い映画だ。この映画は夏の匂い。
小学生ならでは、な会話と夏休みに起こる理由が分からない不思議なことを織り交ぜながら進む。少年たちが近所のおじいさんを通して未知の「死、戦争」を知る成長譚。
序盤の夕陽の中のモノレールのカットやメガネが橋の上を渡るシークエンス、中盤のスイカ食べるシーン、プールのシーン…良かった場面を挙げると枚挙にいとまがない。決めカット連発。
本当にこの時代の邦画のフィルム感は堪らない。
原作は小学生の頃に読んだ記憶がある。私はこの小説を読んで、死を学んだ気がする。