ダイアー教授

コン・エアーのダイアー教授のレビュー・感想・評価

コン・エアー(1997年製作の映画)
3.9
題:コンエアーへようこそ…求む日曜洋画劇場版の吹き替え!
製作:1997年、アメリカ
監督:サイモン・ウェスト
脚本:スコット・ローゼンバーグ
原題:Con Air
出演:ニコラス・ケイジ、ジョン・マルコビッチ、ジョン・キューザック

製作はジェリー・ブラッカイマー。ブロックバスター映画の雄だ。
『バッドボーイズ』『ザ・ロック』『アルマゲドン』『パールハーバー』『60セカンズ』『ナショナル・トレジャー』のプロデューサーであ~る!

彼が金を出した作品群のテイストは似ている。
人気俳優を並べ、ド派手なアクション満載で、下品で、科学的考証も無ければ、史実的な正しさも無い、中身が無いバカ映画だ。

こんなこと言うと真面目に観る気も失せるかも知れないが、
そんな映画にも見どころはあるものだ。

本作の見どころ3つにまとめてレビューします。

1.悪党と変態
俳優陣がいい。ハリウッド悪役商会さながらの悪人面ばかり。
『シークレットサービス』のテロリスト役のマルコヴィッチ、
『パルプフィクション』のギャング役のヴィング・レイムス、
元ギャングのダニー・トレホ、元もとキモ顔のスティーブ・ブシェミ。
悪人顔と変態のオンパレードだ!

2.名台詞
ウィットに富んだネタと台詞が満載。
コンエアーの機内映画は「二度と浜辺で女を抱けない」と「ステーキよ、永久(とわ)にさらば」の二本立てだそうだ。クソ観てみたいわ!

悪党のボス、サイラス・ウイルス・ブリッサムはキレ者。名台詞製造機である。
私の最も気にいるのは、“乱暴者”のジョニー23を諫める台詞だ。
「お前、空は飛べるか?なら気を付けるんだな。てめえのムスコがパンツの外に出てきたら、てめえを外に放り出す。」
「Do you fly Johny ? You keep that in mind when you look at her.
Because if your dick jumps out of your pants, you, jump out this plane.」
何とpantsとplaneで韻が踏まれているではないか!
これほど、くだらない知性の使い方があるだろうか?いや、ない。

3.吹き替え版
テレビ朝日版の吹き替えが秀一。
サイラスのアテレコが樋浦勉さんで、すごくいい味わいなのだ。イカレてる感がすげー!
日曜洋画劇場をVHSに録画していたが、テープが経年劣化で再生不可となった。
DVDで出して欲しいものだ。