べるーし

トップをねらえ! 劇場版のべるーしのレビュー・感想・評価

トップをねらえ! 劇場版(2006年製作の映画)
3.5
さて、こちらは初鑑賞です。

“炎の熱血友情ハードSF宇宙科学勇気根性努力セクシー無敵ロボットスペクタクル大河ロマン!!!!!”というキャッチフレーズを引用しときます。いや長いわな。


Twitter上でのフォロワーさんからの薦めで鑑賞。庵野秀明の作品好きだから観ないワケにもいかないと思ったので丁度良い機会だったのだが......んんん????となってしまったのは間違いない。それは後述にて。

岡本喜八作品や「トップガン」へのパロディも満載の熱血SFアニメ。なワケで明朝体のテロップがつらつら。喜八映画はいいぞと言わんばかりに出るので「血と砂」がますます観たくなってしまったぞ。

なんてのはさて置き、これ一応OVAの再編集版?なんですね。どおりでテンポが早過ぎたワケだわな。
熱血、超作画、SF等、80年代大衆文化が詰まった90分で初心者ながら楽しめました。所々スターウォーズを意識したと見られる描写もありましたし、更に相手は宇宙怪獣。キングギドラが大好きな筆者としては宇宙怪獣と聞いてワクワクせずにはいられない。

ただテンポが早過ぎたとある様に、展開が駆け足気味なおかげで少々感情移入しづらい。だからこそ、序盤のノリコの亡き父親の描写も途中のパッと出の男性やコーチの下りもあまり響かないどころか共感すら抱けずで残念。総集編あるあるですかね、それでも少しはマシになったんじゃ?テンポが早過ぎても程度というのはやはり大事ですね。

庵野秀明、岡田斗司夫、樋口真嗣....何だろうな、日本三大オタクと呼んで良いですか?庵野が脚本という事で、上記の通り喜八映画へのオマージュだらけです。終盤なんかは突然モノクロになったから宇宙版喜八映画かと思ったw ほんと岡本喜八の影響ってデカいワケですね。だからこそシン・ゴジラが生まれたんだなと思うとやっぱり凄い。
ところでトップガンは...?と思う方、プロットがトップガンのそれっぽいのでご安心を。

更にそれのみならず「惑星大戦争」や「宇宙からのメッセージ」などのポスターを登場させたりでやっぱり庵野らはオタク過ぎて最高ですねwwww

で、作画が凄い。AKIRAといい手書きのセル画でここまでの表現が出来たバブル期凄い。マシンの細やかな動きや爆発やおっぱいまで細かく動かすのはもう流石やな........あと絵柄は当時のアニメらしいといった感じで意外と好き。


ほんとに80年代の大衆文化が一本に凝縮されていて、懐古厨の筆者としてはハマったかも?でもOVA版の方がもっと面白いんだろうなぁ〜と思ったので観てみるか。
あと続編があるっぽいが、如何にも今風な感じでハマれるかは未知数で今夜も眠れる。
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