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剣風次男侍のENDOのレビュー・感想・評価

剣風次男侍(1959年製作の映画)
4.2
『真昼の惨劇』の鑑賞記録
バタヤ祭りで左卜全が浪曲『石松と三十石船道中』を披露したりマンボ婆さんのパフォーマンスに上がる!痛飲によって満たされないことはわかるが内面が1秒たりとも描かれない酒乱の親父に殺意が芽生える。コミュニケーションの成り立たない相手の怪物性。玉のような汗とギラギラに光る眼。部屋は地獄と化し横たわる父ににじり寄る姉妹の対称的な影が『死刑執行人もまた死す』を彷彿とさせ細い手拭いをスルスルと引き抜く余韻は『人情紙風船』のよう。千住火力発電所のおばけ煙突。家制度による家族の責任によって追い詰められる家族。泣くしかない。
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