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三人の妻への手紙のとぽとぽのレビュー・感想・評価

三人の妻への手紙(1949年製作の映画)
4.0
あなたたち誰かの夫と駆け落ちします

辛辣なトークが秀逸、魅力的な役者陣によるテンポのいい見事な掛け合いに引き込まれる。監督賞・脚色賞も納得の作品。
他人の夫、男たちをつまみ食いするような掴みどころのない自由奔放アディ。男たちが皆魅了されては、プレゼント攻線などで思い出してしまう、どこにでも出てくる名前。声だけで画面に出てくることのないその存在に振り回される3組の夫婦を、時にコミカルに、時にスリリングに、時に見入ってしまうようなドラマとして描く。
郊外の閑静な住宅街に一軒家を構える中流階級を主人公に、不倫やラジオ、働く女性など当時のアメリカ社会の変化と家庭を、巧みに映し出す。すべてを手に入れたアメリカン・ドリーム。それぞれに思い当たる節がある…。
男の上司とデートすれば昇進するなんてその最たる例だし、ポーターは女はか弱くあるべきで男がそれを守る"男らしさ"という前時代的な男根社会価値を生きている。金で買える最高の妻だったわ!だからこそのあのラスト、自分に今ある幸せに感謝する。めでたしめでたし

新年は肉親同士が殺し合う日
勝手に関連作品「ビッグ・リトル・ライズ」『夫たち妻たち』『百万長者と結婚する方法』
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