こぅ

謎の下宿人のこぅのレビュー・感想・評価

謎の下宿人(1944年製作の映画)
3.4
'21 10/25 ジャケ写掲載していただきました。

ジョン・ブラーム監督による、【復讐・サイコ・サスペンス】。

ヒッチの【下宿人】と同じ原作で、19世紀末にイギリスで
実際に起こった猟奇殺人事件[切り裂きジャック]が題材。


4人目の被害者が出た夜に、スレイド(レアード・クリー
ガー)と名乗る男が、下宿人として老夫婦と娘で、舞台女優
キティ(マール・オベロン)の住む家に住み込む…。


ギミック無し、ミスド無し、殺害も見せない、【切り裂き
ジャック】の大胆不敵な直球→映画化。
序盤から犯人を明示している訳では無いが、どう考えても
怪しい男は 黒 だろうという潔い提示と展開。
登場のタイミング、大柄で不気味、偽名、部屋より屋根裏を
選び、外出はこっそり夜中で、裏門から出たい、目撃された
黒い鞄や外套を燃やしたり、弟の死に方と被害者との関連性、
素人じゃない殺し方、と全て度ストレートで見せる、容疑が
出揃い過ぎていて確定的‼︎

周りの者(警察)も彼を大して疑わない、連続殺人事件にピリ
ピリして、普段より街の警官の数、夜警が厳しいにも拘らず
毎度良く見つからないな〜とは突っ込み入れたい。

クライマックス前に、もしや⁈という一幕も。

あれ程警戒強めておいて、キティを1人にする警察はおバカ。

見どころ。
・冒頭から霧がかったロンドンの街並み、長回し、陰影、
蝋燭を灯しながらの階段のホラー的演出、人物に寄るのでは
無く、固定カメラに人物が梯子で寄る(上がる)という珍しい
ショット。

・31歳で亡くなった夭折の天才俳優と言われたレアード・
クリーガーの快演。

・歌とダンスも披露する、キティ役、インド人のマール・
オベロン(33)が美人。

https://encrypted-tbn0.gstatic.com/images?q=tbn:ANd9GcTC_yE0vo3XPYgp0yAFS2-887a7Hc1V06ccmw&usqp=CAU

恐怖煽る劇伴も良き。


ラストの劇場内での対決は、尺を取り、中々の対決アクション
を見せる。
こぅ

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