かるまるこ

地上最大のショウのかるまるこのレビュー・感想・評価

地上最大のショウ(1952年製作の映画)
3.9
『トイストーリー4』を観ていてふと思い出し、鑑賞。
チャールトン・ヘストン演じるサーカスの公演監督ブラッドがウッディで、途中加入する空中ブランコの大スターセバスチャンがバズだなこれ。
もしかしたらキャラ造形に何らかの影響があるのかもしれない。

題材がサーカスということもあって、テーマパーク的な作品。

アプローチとしてはインド映画に近い。

様々なジャンルの要素や喜怒哀楽のすべてが1本の映画の中で楽しめるような作りになっている。

今日の映画の多くが、ジャンルを横断することが滅多になく、ひとつのテーマや感情を追求し、そのトーンから外れる要素を排除する傾向にあるのとは対照的。

正直古臭さは否めないものの、スピルバーグが映画好きになるきっかけとなった作品として本作を挙げていることも頷ける出色の出来。
サーカスの設営シーンと動物を使ったサーカスシーンはドキュメンタリーとして普通に凄く、とても70年前の作品とは思えない感動と興奮を味わえる。

魅力的なキャラ造形と的確な人物配置。『トイストーリー』に留まらず、『逃亡者』、『フィールド・オブ・ドリームス』、そしてチャールトン・ヘストン自身こののち多数出演することになるパニック映画の要素もあり、後世の娯楽映画に与えた影響は計り知れない。
エンターテインメントの礎的な作品。

ただのサーカス映画と侮るなかれ。
かるまるこ

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