始まるぞ…魔法戦争が…
いよいよ最終シリーズの幕開けだ。
「世界観の説明、OK。キャラクターの登場、OK。過去の出来事、OK。至るところに広げた風呂敷、OK。よっしゃ準備万端!アクセル吹かしてくで!!!」
…って感じ。
失ったハリーの信用とヴォルデモート卿の復活の周知を同時に行うという本筋が上手くできてて素晴らしい。
ピンクおばさんの話が長くてフラストレーションが溜まるが、双子によるカタルシスもあったし、個人的には別にマイナスではない。
本作から登場したルーナちゃんが可愛かったのでヨシ。
本作の魅力はなんといっても神秘部〜魔法省での戦い。学校の外はすなわち社会であり、大人の世界だ。手加減も練習も無い世界での戦闘は見ていてハラハラした。
個人的に好きなのは上級魔法使いたちが「無詠唱魔法」と「煙移動」ができるという設定を何の説明も無く登場させたにもかかわらず、しっかり理解できてしまう描き方だ。
大人たちは簡単な失神魔法くらいなら杖を振るだけでできてしまう、というところに子供と大人の世界のギャップを感じた。
と同時に、「これからのハリーポッターシリーズはこのレベルの戦いは当たり前になるんだぞ〜」って言われてる見たいでワクワクした。
これが魔法使いの戦闘スタイル…!
特筆すべきはなんといっても「シリウス・ブラックの死」だろう。死体は発見されてないのでわからんけど、アバタケダブラ受けて死んでないのってハリーだけなのでさすがに死んでるはず。
死ぬ間際、ブラックは「ジェームズ!」と叫んだ。お互いに目の前の敵を見つめ杖を振るう。ブラックは14年前の戦いでの光景が重なったに違いない。と同時に、ハリー自信が父親の同格、少なくとも父に近づいた証拠でもある。かつて不死鳥の騎士団として共に戦った親友が、ジェームズと感じてしまうほどに。
しかしそれでも闇の帝王には敵わない。ヴォルデモート卿の現在の実力はダンブルドア先生と同格か足りないくらい。ハリーでは到底及ばないことを直後に描かれる。ハリーとヴォルデモートはお互いに宣戦布告し、魔法世界を巻き込んだ戦争へと加速していく。
シリーズの加速地点であり、炎のゴブレットのあと一気にアクセルを踏んだ印象。
次回はいよいよ謎のプリンス。
私が大好きな1本。
残り3作は年末にまとめて見る予定。
はーーーーー楽しみだーーーーー!!