ぶたぶー

ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団のぶたぶーのレビュー・感想・評価

4.8
電車で見てたらチョウとのキスシーンが始まりそうだったから(ヤドリギが伸びてきた)恥ずかしくなってそっと閉じた。そのあと続きを家で見た。

ルーナの魅力がすごい。変わった子なんだけど、自分の信じるものに真っ直ぐなだけで、他の人への思いやりにも溢れてる。最終盤のハリーへの声かけは、大親友とも違う、同じく大切な人を失った事のある人間へのさりげなくも心のこもった言葉だった。ちょっと泣きそうになった。怒ったり悲しんだりをあまりみせないルーナが見せるそんな優しい部分が、ハリーにとっても他の人間にとっても、ルーナが良い友人となる大きい説得力となっている…と思う。

ネビルが本当に成長していて、死喰い人に人質として取られている時も「渡しちゃダメだ」とハリーに叫べる人間になってた。もともとそういう人間性は持っているけど、友人のために実際に行動しているさまは、かつての彼の両親もそうだったであろうことを考えると泣けてきた。

ダンブルドアはとにかくハリーに選択が大事だと教えてくる。なんとなく運命的なお話のイメージがあるけど(傷とか絆とか)、ハリーに今仲間がいて自分が自分でいるために立ち向かっているのは、今までハリーが選んできた事の積み重ねで、その選択こそがヴォルデモートとの確固たる違いであること、そしてその積み重ねをハリーの自信にしてほしいと思ってるのではないかな。

あと家族ね。呪いの子でもそうだったけど、ハリーは本当に家族というものにコンプレックスというか重い感情を抱いている。自分が持っていない、もう失われた本当に欲しいものであり、諦めていた中で現れたシリウスという家族、それが今度は目の前で自分を守って失われたというね…重すぎるでしょ…
それだけでなく、自分の両親にも思いをめぐらせていて、語り継がれる英雄的行いとか、どんな素晴らしい人間だったかをよく考えていたと思う。(鏡を見に行ったり、写真を見たり)

そんな中でのスネイプ先生の心で垣間見た、ジェームズの非道的行いね。ひどいよね。マジで。ここでスネイプの印象がちょっと変わるよね。それこそハリーと同じように普通に学校生活を送りたかっただけなのに、何もしてないのにいじめられる時間があったって事が、ハリーのせいじゃないのにからかわれたり囃し立てられる前作までや今作のハリーの場面と重なるんだよね。ハリーの中での絶対的両親像が崩れるよね。まあ親だって人間だし、若い頃は愚かな行いをするよね…

昔見た時にアンブリッジにガチでムカついてた印象があったので、見るとストレスになるかな〜と思っていたけど、ちゃんとギャフンと言わせる場面もあったので意外と心配していたほどではなかった。やっぱり嫌なやつだけどね。

チョウとの関係も悲しいよね。途中までは私もダンブルドア軍団を売ったと思ってたよ。多分親とかいろんなもの盾に取られて卑劣にも…だと思ってたけど、それ以上だったね。真実薬を飲まされたら誰だって話してしまう。結果チョウは責められ傷ついて、真相がわかったとは言え彼らとの関係も変わってしまった。

フレッドとジョージが良すぎる。
あの双子良すぎる。

ハグリッドは戻ってきたんだよね…?