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アニエスの浜辺の一のレビュー・感想・評価

アニエスの浜辺(2008年製作の映画)
3.8
フランスの巨匠 アニエス・ヴァルダ監督作品

監督自身の転機となった浜辺を通して自身の人生を振り返るドキュメンタリー

アニエス・ヴァルダ監督をますます大好きになってしまうほど、クリエイティビティーとチャーミングさに溢れる素晴らしいドキュメンタリーだった

こういう作品を自らメガホンをとっているのも凄いけど、本人だからこそしっかりと思いが伝わるような緻密な作りになっているのかもしれない

そしてここでも語られるのは夫であるジャック・ドゥミへの深い、深い、愛
『ジャック・ドゥミの少年期』にどのような思いを持って作り上げた作品なのかというのが非常によくわかる

80歳でもきらきらとした目は好奇心に溢れているし、彼女の豊かな色彩を使った作品の数々は観る者の心まで豊かにしてくれる力がある
現代アートのようなコラージュ演出を要所に入れてきたりと、芸術要素も申し分ない作品です

ヌーベルバーグを牽引した彼女自身の作品を断片的に振り返りながらエピソードを紡ぐのですが、まだ観てない作品もたくさん出てくるのでもっと観てからまた観直したいと思います

25歳までに観た映画は9-10本ぐらいというのも驚いたけど、そこにいるだけで光になるような彼女自身の凄まじい魅力も天性の才能なのでしょう

〈 Rotten Tomatoes 🍅96% 🍿89% 〉
〈 IMDb 8.0 / Metascore 86 / Letterboxd 4.2 〉

2021 自宅鑑賞 No.276 GEO
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