さゆ

ナイトメアー・ビフォア・クリスマスのさゆのネタバレレビュー・内容・結末

3.6

このレビューはネタバレを含みます

この映画のジャックやローズってディズニーパーク内などで見かけるけれど格別に不気味な見た目で、何でこんなに沢山グッズが出てるんだろう?など失礼なことを思ってた。

これがハロウィンタウンの中で見ると、あれ、ジャックもローズも結構愛くるしい顔してない?
でもクリスマスタウンに出てきたジャックはやっぱり怖いガイコツにしか見えないよ、とも思う。

この物語は、価値観の内側と外側がテーマだ。
不気味に、不可解に、悪辣に生きてきたハロウィンタウンの住民たちにとって「子どもを喜ばせるプレゼントを配る」なんてことは専門外も専門外。
ましてや心の中身を知らない人のことを喜ばせるのは特に難しい。
だからジャックは、まずはクリスマスタウンでサンタクロース役をやろうとするのではなくて、ホームタウンであるハロウィンタウンで同じことをすれば良かったんだよね。

僕はみんなを幸せにしようと思っただけなのに酷い騒ぎを起こしてしまった……きっと僕の気持ちは分かってもらえないだろう……まぁいいか!僕は頑張った!これからも自分はハロウィンタウンの王様なのだ!
っていう超絶ポジティブ思考がハッピーエンドへと繋がるのがいい。

この映画を観たら、現実で「ハロウィンタウン」に住む人も、「クリスマスタウン」に住む人も、双方が優しい気持ちになれるんじゃなかろうか。
ローズの睫毛が超綺麗だったり、芸術ポイントも高くて必見。

p.s.怪異に疎い私はブギーマンも知らなかったんだけど、「心の中に巣食う恐怖を実体化したもの」らしい。
ジャックが打ち勝った恐怖は何への恐怖なんだろう……。
さゆ

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