でしょうかな

ランページ/裁かれた狂気のでしょうかなのレビュー・感想・評価

ランページ/裁かれた狂気(1988年製作の映画)
3.3
死刑反対論者の検事トニーは、精神異常が疑われる殺人鬼リースを死刑にするよう上司に命じられる。苦悩しつつも証拠を集めるトニーだが、護送中のリースが警備を殺害して逃走する。

死刑反対論者の検事が主人公という、なかなか珍しい作品。法律における精神異常や死刑制度の是非など、様々な問題を取り上げようとしているが、いまいち上手くいっていない。そもそも死刑反対論者の検事の設定があまり生きておらず微妙。多分娘の死が死刑反対に繋がっているように思うが、理由が明確にされておらずなんとも曖昧だし、信念と職務の板挟みといった描写も少なく、葛藤しているように見えない。
殺人鬼も、精神異常ともサディストともとれる曖昧な描写で、それはいいとしても、作風に対して猟奇的な描写が多く、何を見せたいのかもはっきりしない。
結末ももやっとするもので、意欲は見られるが、残念ながらあまり面白い作品ではなかった。
リースのモデルは「サクラメントの吸血鬼」ことリチャード・チェイス。
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