るい

濡れ髪三度笠のるいのレビュー・感想・評価

濡れ髪三度笠(1959年製作の映画)
4.0

人の心は金では買えねぇ!💰2/5


将軍と妾の子 長之助が鷹取藩の城主に指名されやっとこさ日の目を見ることになった。しかし、これを良しとしない老中に命を狙われ味方は全滅。道すがら助けてもらったヤクザに弟子入りを頼む。

1作目との繋がりはないですがだめだめ若君の成長譚というテーマは同じ。1作目の若は前向きでチャレンジャーな性格だったけど、今回の長之助はまじのダメ野郎。

で、今回そのダメ若ちゃんを演じるのは本郷さん。助けるヤクザの兄貴の半次郎を演じるのが市川雷蔵さまでございます!

狂四郎でもなく、コミカルラブリーチャーミングでもなく、曲がったことが大嫌いな頼れる兄貴の雷蔵さんっていう新たな一面を見れて私は嬉しい。

でね、本郷さんと雷蔵さんはプライベートでも仲良かったんですって。雷蔵さんは本郷さんを弟のようにかわいがり、給料が少ない間は居候までさせてあげてたそうな。

そんな二人のようにこの作品での兄弟愛もとてもよろしいのです。可愛がるだけじゃなくて、生きる上で何が大切なのかをしっかり教える半次郎。それをわかっているのかいないのか…長之助は半次郎を苛立たせる。

大真面目な場面も多いんだけど、半次郎が長之助に仁義の切り方を教えたり、中田ダイマルラケットの漫才コンビがが出てきたりとコミカルな場面も多くてとても楽しい。ダイラケは「二本差しが一本刺しの団子食うとるで」とか、セリフなのか即興なのかわからん上手さ!

お侍さんが右往左往したり、殺陣シーンも多くてこれぞエンタメ時代劇!でした😄
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